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白い尾瀬が見たくて(2) [尾瀬ケ原]

Spherical Image - RICOH THETA

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至仏山頂に灯った光が湿原に届くと,湿原を覆う新雪や高い木々の天辺まで白く覆い尽くした大霜を照らして輝き出す。
それまで,白いだけの何の変哲もない湿原が,あちこちで光を放ち,煌めき,一気に賑やかになる。
風に揺られ,太陽の光で暖められ,霜のついた枯れ草の動きは激しさを増す。
一瞬で消えてしまう短くも儚いドラマが,あちこちで繰り広げられる。

池塘は,表面だけが氷結したもの,雪がシャーベット状になりそのまま氷結したもの,何処も凍っていないものなど様々だ。
表面だけ氷結した池塘の表面は,面白い幾何学模様をしており光の当たり加減でカットガラスのような不思議な形を作り出す。
そんな光景を撮影したくて集まったカメラマンが十数名。まさかこの時期の尾瀬にこんなに人が来るとは・・・。

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皆,それぞれのお気に入りの場所でカメラを構え,撮影を行う。
太陽の光が上田代全体を照らす頃になると,木々や草に着いた大霜も急速に落ちてしまい,見慣れた晩秋の光景に代わってしまう。

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撮影も一段落したのでベンチに座ってゆっくりと朝食をとる。
新雪を見ながら暖かな日差しに包まれてゆっくりととる朝食は,贅沢の極地だ。
太陽の光は偉大だ。寒さに凍えて太陽が昇るのを待っていたのが嘘のように暖かくなってきた。

寝不足でちょっと辛いが,てばまるさんと相談して,中田代辺りまで様子を見に行くことにした。
途中で荷物をデポして,下の大堀付近までの雪道をのんびりと歩く。
この頃になると写真もスナップ程度だ・・・。
もしこの時間に尾瀬に入ってこの光景を目にしたら,今見ているこの風景でもその美しさに目を見張るだろうに。
全くもって贅沢な話である。

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急速に気温も上がり,ちょっと歩いただけでも汗ばむほどに暑くなった。
この暖かさが湿原に,そして木道に積もった雪を急速に溶かす。
今朝湿原に溢れていた新雪と大霜の神々しいばかりの美しさはそこにはない。
溶けかかった雪が湿原を覆うばかりである。

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しかも,溶けて滑りやすくなった木道上の雪は,足を乗せると塊ごと滑り出す危険な物体へと変貌していた。それに乗ってしまい何度も転びそうになりながらも何とか堪え,池や川には落ちずに済んだ。
三叉路付近では,木道工事が急ピッチで行われ,その廃材の運び出しをするヘリが盛んに行き来していた。
山の鼻で休憩をとってから鳩待峠へ・・・。寝不足が堪えて鳩待峠までが非常に長く感じられた。

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7日午前中に通行止めとなる鳩待峠までの道。昨年は雪を見ることなく年を越してしまったが今年は思う存分雪を堪能することができた。
条件が許せば出かけないこともないが,今回の尾瀬は今年最後の尾瀬になっても悔いが残らないくらい満足できるものだった・・・。
今年は,雪解けが思いの外早く,植物の開花時期が予想できなかったり,天候不順などがあったりして
思うように計画通り尾瀬に行けなかったが,最後の最後で願ってもない条件に恵まれたことを尾瀬の神様に感謝したい。