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夏がきた【3】 [尾瀬ケ原]

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【三条の滝のパノラマから(空撮した写真は何れも許可取得済みです)】

 昨夜,満天の星空を満喫し,朝靄や白虹への期待が高まる。まず,外の様子を確認すると朝靄に覆われていたので,晴れているのだろうと信じて疑わなかったが,外に出てみると上空はほとんど雲に覆われていた。天候が急回復するのを期待して周囲を散策する。朝露を纏ったキンコウカやコバギボウシが,柔らかな朝の光に照らされて美しく輝いていた。

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【平滑の滝・A】

 昨日同様,朝靄は徐々に上がるが,上空の雲はなかなか取れない。大きな変化も無く,いつの間にか朝のゴールデンタイムは終了した。空撮するまでもなく小屋に引き上げた。

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【平滑の滝・B】

 朝食後のがらんとしたロビーで暫く小屋主さんと談笑し,龍宮小屋を後にした。変化の少ない真夏の湿原の空撮だけでは物足りないので,滝を撮影することにした。その前に東電小屋経由で神﨑さんに挨拶して平滑の滝に向かった。

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【平滑の滝・C】

 真夏の直射日光に晒され続けた体に,元湯山荘の大吟醸ソフトクリームが染み渡る。ここでのんびりしている訳にもいかないので平滑の滝に向かうと直ぐに平滑の滝展望台に到着した。ここので空撮は2度目だが,視界が効かないし川幅が狭いのでコントロールが難しい,そして,それほど電波状態が良くないのも不安な点だ。適当な場所を見つけて離陸した。

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【三条の滝・A】

 上空からは急な斜面をかけ落ちる平滑の滝の全容が確認できる。しかし,これだけではあまり面白味に欠けるので少し高度を下げる・・・。最近NHKで見た平滑の滝の空撮のような動画を撮りたいとも思ったが,あの高さに下げるのはかなり不安があったので,自重して今回はちょっと高いところから撮影した。

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【三条の滝・B】

 次は本命,三条の滝だ。梅雨明け直後でもあるので尾瀬ヶ原に降った雨の落ちどころとなる三条の滝は相変わらず水量は多いだろうと思ったが,雪溶けの時期に比べたら,やはり雲泥の差があった。それでも三条の滝が近づくにつれ,響き渡るその爆音に気持ちが高まる。

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【三条の滝・C】

 周囲を樹木に囲まれているため電波状態は平滑の滝よりも悪い。しかも,三条の滝の水を下方に押しやる強い下降気流があるけれど思うように飛ばせるのか,平滑の滝以上に不安要素がいっぱいだ。慎重に観瀑台から上空に向けて離陸させる。水しぶきを受けないようにやや高い所から撮影を始め,徐々に高度を下げる。突然,画面が乱れたりすると飛行を止め,慎重に飛行させ,何とか三条の滝の勇姿を撮影することができた。

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【トモエソウの大群落。何故かここだけ凄いことになっていた。】

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【今年はキンコウカも当たり年のようです。】

 兎田代に続く道はやはり急峻で,重い荷物がズシリと肩に食い込む。午後には雷雨がありそうだと天気予報で話していたので,のんびりしてもいられない。ほとんど休憩も取らずに帰路を急いだおかげで,御池に到着する頃には相当ばてていた。

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【ツルアリドオシだそうです。(てばまるさん感謝です)】

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夏がきた【2】 [尾瀬ケ原]

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【ほとんど波の立たない穏やかな湖面を2羽のカモが行く】

前夜は長時間雲に覆われ,真夏の星々がその姿を見せてくれたのは限られた時間と場所だけだったようだ。朝起きてみても一面の朝靄に覆われ,燧ヶ岳も雲の中の隠れていた。風もなく波一つ立っていない鏡のような水面を切り裂くように,そして静かに鴨が移動していく姿を新しくなった展望デッキに腰掛けぼんやりと眺める。劇的な変化もないまま朝靄もいつしか上がり,穏やかな朝が訪れた。


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【前はここまで行けましたが,今回はドローンで・・・ ドローでの空撮許可取得済み】

撮影時間と確実に重なるはずの朝食の時間もほぼ予定通りの時間に済ませ,小屋の外に出ると,さっきまで上空を覆っていた雲はすっかり取れ,燧ヶ岳も顔を覗かせていた。今日もまた暑くなりそうだ。幸い今日は,樹林帯歩きが多く,直射日光を避けることができるのは有り難い。朝露を纏い朝陽に煌めくニッコウキスゲやコオニユリに見送られ沼尻に向かう。

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【湖面から沼尻方面を望む。  ドローンでの許可取得済み】

 夏の光溢れる湿原に出るとホッとするがそれもつかの間。ジリジリと焼け付く日差しがそこに留まることを許さない。急ぎ足で木陰に逃げ込み,呼吸を整える。今日は平日ですれ違う登山客はそれほど多くはないが,夏休みということもあり,年齢層の若い学生と思しき人が多いようだ。

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【尾瀬沼も小沼も藻が水面を覆っています。】

沼尻に着くと燧ヶ岳に向かう登山道がキンコウカに彩られ黄色く縁取られていた。今年はあちこちでキンコウカを見かけるがその数も多めだ。時期的にもちょうど良かったようで生き生きとしたその姿を目の当たりにする事ができた。キスゲ同様にキンコウカも当たり年なのだろう。

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【始めは穏やかな夕暮れでしたが,徐々に激しい色に・・・】

ここでも空撮を試みる。夏の沼尻,そして小沼を含めた尾瀬沼の光景を撮影しておきたいと思ったからだ。残雪期以外の小沼の様子を窺い知るには上空から見るしかないのだ。実際に飛ばしてみると,沼尻や小沼を覆う水草や真夏の眩い光を反射して輝く水面が印象的だった。

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【龍宮小屋上空は激しい色の雲で覆われていました。】

 今年の梅雨は長く降雨量も多かった。そのため山の水場が枯れるという心配はしなくて済んだ。段小屋坂を横切る沢水にタオルを冷やし,首にかけると体中に溜まった熱が一気に放出される。この天然のクーラーに何度か鋭気をもらい尾瀬ケ原に到着する。

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【キンコウカ。今年はあちこちで大量に見かけました。今年は当たり年のようです。】
 原の小屋で昼食を済ませ,周辺を散策する。熊対策なのか木道に沿い,その両脇約1mの草が刈られ,カキラン等の貴重な植物が無残に刈り取られていた。もう少し慎重にできないものか・・・

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【カキラン。今年は木道周辺が刈られてしまったので,少なめです。】

 光を遮るものがない尾瀬ケ原を長い時間にわたって歩くことは,体調を壊しかねないと早々に龍宮小屋にチェックインして,少し休ませて貰う。風呂と夕食を済ませてから,カメラを持ち龍宮十字路のベンチで日が暮れるのを眺めながらのんびりする。 今日も夕焼けがあるかも知れないという予感もあり,粘り強く待っていると,予想通りどんどんと東の空が真っ赤に染まり出す。昨日に引き続いて2日連続の夕焼けだ。やはりこういう気象条件って続くもんだ・・・

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【コバノトンボソウ。 トンボが飛んでいるように見えますか?】

 撮影を終え消灯時間まで部屋で過ごし,昨日できなかった星の撮影に挑戦する。今日は月明かりを気にせず撮影できる新月。久しぶりに夜の湿原に繰り出すと新月の暗闇は怖いくらいに暗い。動物や虫は息を殺してこちらをずっと監視しているのだろうか,物音は全くしない・・・。星の写真を撮る間,シカや熊に遭遇するのは御免とラジオの音量を上げる。しかし,30分ぐらい経ち,周囲を霧が覆い,それまでスッキリと見えていた上空の天の川や夏の大三角は時々霞んで見えなくなった。この辺が潮時のようだ。

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【龍宮小屋上の夏の銀河と星座たちです。】
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夏がきた【1】 [尾瀬沼]

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 雪が溶けたら尾瀬に向かおう,こんな写真を撮りたいという思いばかりが先行するが,なかなか思うような天候にならない。ドローンでの撮影を考えると晴れて欲しい。貴重な晴れの日は生憎の出勤日と重なるなど思うようにいかない。そして待ちに待った梅雨明け,いつの間にか2カ月が過ぎ去った。やはり,雨でも行くべきだったな・・・。

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【ドローンで上空から見た大江湿原のパノラマ画像。空撮許可取得済みです。】

 御池に着いたのは家を出てから3時間後。9時発のシャトルバスに飛び乗ると車内は平日だというのに多くの乗客で溢れていた。バスは今年から登場した電気(EV)バス。モーター音がするだけの静かな車内には大きめのモニタがあり,尾瀬の見所やEVバスのプロモーションビデオが流されていた。

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【青い空に真っ白な雲。そしてニッコウキスゲ・・・ ついに夏ですね】

 久しぶりに背負う荷物がずっしりと肩に食い込む。ゴゼンタチバナやギンリョウソウの出迎えを受け,季節の移ろいを改めて思う。沼山峠展望台からドローンを飛ばす。ニッコウキスゲの見頃は既に過ぎてはいたが,梅雨明けが遅れ低温の日が続いたこと,シカ柵の対策が功を奏したこと,豊作であったこと等の条件が重なり,見れる状態が長続きしているようだが,上空からはほとんど確認できなかった。

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【日差しを遮るもののない湿原を歩いていると木陰が恋しくなります。】

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【誰が食べたの???】

 大江湿原のニッコウキスゲの群落は徐々に回復傾向にあるようだ。大江川西岸はシカによる食害の影響で,ほどんど花が見られなくなっていたが,今年はポツポツとキスゲの黄色い花が見られた。以前のような大江湿原一面を埋め尽くすニッコウキスゲの群落を目のあたりにするのもそう遠くない日であると信じたい。

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【ヤナギランも先始まりました。もう既に晩夏の様相?】

 長蔵小屋の宿泊者は少なく個室となった。ただ目の前のビジターセンター工事のためのむき出しの鉄骨が雰囲気をぶちこわしていた。

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【コオニユリ。ちょうど見頃であちこちで咲いていました。】

 夕焼けの撮影も望み薄だったので,部屋でのんびりと過ごしていたが,外の異様な雰囲気に慌ててカメラを持って外に飛び出す。空全体が雲に覆われているのに何故か一面の雲がオレンジ色に染まり,その色を映して周りの森も湿原も・・・目の前の全てが不思議なオレンジ色に染まっている。未だ嘗て見たことがない感動的な光景だった。

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【マスタケ。食べない方が良いようです。】
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